業界の最前線にいる活動家がドローンを語る「Robo:Drone ドローンの今と未来」

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海外では商用利用などの模索も進んでいるドローンですが、日本では一般消費者はもちろん、各業界関係者にもまだまだ浸透しきれていません。

今回は、日本におけるドローン業界の第一人者が勢揃いし、ドローンの今と未来についてトークセッションを展開した「Robo:Drone ドローンの今と未来」についてのレポートをご紹介していきます。

2015年2月28日(土)、渋谷道玄坂にある「loftwork lab」にて「Robo:Drone ドローンの今と未来」は開催されました。

前半のプログラムとして催された「ドローンの可能性」というトークセッションは以下の有識者がドローンの将来性について熱い議論を繰り広げました。

 

牧浦土雅

牧浦土雅(起業家)
http://www.dogamakiura.net/

 

野波健蔵

野波健蔵
千葉大学大学院  工学研究科・工学部特別教授
http://mec2.tm.chiba-u.jp/~nonami/

 

北野宏明

北野宏明
ソニーコンピュータサイエンス研究所  代表取締役社長
http://www.sonycsl.co.jp/about/

 

坂本義親

坂本義親
株式会社ORSO(オルソ) 代表取締役社長(CEO)
http://www.orso.jp/

 

 

ドローンを開発するならどんな規模感の会社が良い?

 

牧浦:野波さんは大学の大きな公共機関からドローンの開発を行っている。坂本さんはベンチャー企業で数名のチームを立ち上げてドローンの開発を行っている。北野さんはソニーという日本を代表する企業でいろいろな研究開発を行っている。こういった観点から、どこで開発するのが一番良いのかというのはどのように考えていますか?

 

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北野:ベンチャー。明らかに。この手のものは、それに勝負かけるベンチャーが全力で立ち向かわないといけないです。いろんなこと試さないといけないということでベンチャーです。

 

牧浦:ちなみに、野波さんの場合は、ベンチャーというのは、千葉大学の中から何ですか?それとも産学とか大学とか色んな企業からなんですか?

 

野波:私のベンチャーは野波研究室が作ったものです。実は、卒業生でいろんな企業で働いている方で優秀な方だけをヘッドハンティングしています。いまDJIも3D Roboticsもほとんどが大学発ベンチャーなんです。たとえばDJIは1500人も人がいて、年商500億円の大企業になっていますが、8年前は、私もよく知っている3人のスタッフがやっていました。深センの大きなビルが本社なんですが、みなさん、いまから立ち上げて頑張って8年後にはすごいことになるということです。ぜひドローン業界を盛り上げていくようにお願いしたいです。

 

牧浦:坂本さん、ORSOの会社自体はもちろんドローンの会社じゃないですが、社内の中ではドローンはどんな立ち位置になるんですか?

 

坂本:新規事業開発室で事業として現在模索している段階です。いま、副社長来てますけど、基本、僕、興味のあったらすぐ行動しちゃうタイプなので、Inspire(360度撮影可能なドローン、約3300ドル)を買ったことも黙っていましたし(笑)。 やってみたいなとか、いいなと思うときにやりたいじゃないですか。社長が中心にやってますので、スピード感重視で模索してる感じです。

 

参考記事:4Kカメラを搭載「DJI Inspire 1」

 

牧浦:ちなみに社内で、坂本さんがこれをやりたい、別のドローンをやらせてくれという社内の人達だけでやっているんですか?

 

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坂本:いまのところは社内だけでドローン関連事業の模索しています。もともとドローンってなんなんだろう?ドローンってどういうときに飛ぶんだろう?ドローンってどういうときに落ちるんだろう?どういう映像が撮れるんだろう?とか想像できる範囲だけでも沢山あるんですよ。

直近の事例で言うと、先々週、日光に撮影取材に行ったとき、マイナス11度でした。朝の4時ですね。2時間かけて登山をして氷の柱を撮りに行ったんですが、飛ばないんですよ。実際に行ってみないとわからないことも沢山ある。実際にいろんな環境で何回も何回もトライしてみて、そこから生まれるものがあると信じています。また、現地の方とお会いしてお話をさせてもらうと、なんか閃くことがあるんです。なので、僕の気持ちとしては社内はもちろんですが、いろんな方たちと組んで、いろんなとこで飛ばして、実際にそこにいる人のお話を聞いて、というところも含めて一緒に冒険していけるチームを組みたいです。一緒にやってくださる方がいれば是非ご一緒したい。

 

牧浦:いまはどちらかというと撮影がメインじゃないですか?これからいろいろと模索して別のカテゴリーに進出することもお考えですか?

 

坂本:簡単に言うと、エンタメの部分ってやっぱり分かりやすくて動画撮影を通じて模索している感じですね。実際に、ドローンを飛ばしたいんだけどって言って、電話をします。どれくらいの方がわかるかなってことなんですよ。撮影協力していただけますか?ドローンを飛ばさせて下さい。ドローンってなんですか?4枚羽がついていて、その羽が付いているものが10分くらい空を飛んで…、みたいなお話しをするんですが、想像がつきにくいものの説明をするのはなかなか大変で。だから、そのへんも含めて、協力してくださる方々にわかりやすい説明をするためにも、わかりやすいコンテンツが必要で、それが今、映像っていう話です。もちろん、今後もろもろ考えているところはありますね。

 

 

なぜ南相馬市でドローンを製造するのか?

 

牧浦:なるほど。入り込みのところとして映像なんですね。ちなみに野波さんは南相馬で製造開始ということですが、最初はどういうアプローチをなされたんですか?

 

野波:南相馬というか、福島県のほうから、ぜひ福島県でやってくれとラブコールが前からありました。福島県は我々何度も定期的に放射線の計測のために行ってたので、向こうの方も知り合いで、常磐自動車道が開通するんですが、福島第一事故のとこだけ完全に切れているんですが、ようやく復活しますので、南相馬まで一直線で行けるようになり、結構便利なものですから、南相馬を選びました。

 

牧浦:いまは千葉と南相馬を行き来なさっているんですか?

 

野波:3月13日、デモンストレーションをやるんですが、いま政府の小泉進次郎さんとかが来られていろいろとやるんですが、そういう意味では今は福島がベストかなと思って選んだ形です。

 

ソニーの中でのドローンの位置付け

 

牧浦:逆にあの、ドローン開発をはじめたとか、ソニーのCSLの中でもドローン開発の部隊だったりとか、ソニー全体のドローンの位置付けというのは大企業の中ではどのような形になってるんですか?

 

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北野:CSLのほうでは、インタラクション研究の一部として、ドローンを使っているという感じで、ドローン自体の開発は行っているわけではないですね。ドローンが注目を浴びているという意味では、面白かったのは、去年の秋に、NHKに「ソニーがドローン開発」というニュースが出たんですよ。どれくらい正確かはわからないですが、そしたら翌日株が上がったんですよ(笑)。あれはびっくりしましたね。それくらい期待されているのかなと。

やっぱり、いろんな大企業がドローンに興味を持っているが、大企業の問題点は、どうしても時間がかかるということを、一般的に、ある程度の大きな市場を見込めないと参入という判断がしにくいという特性があります。市場が大きくないうちは、ベンチャーが作っていくべきだし、ベンチャーにチャンスがあると思うし、大企業もベンチャーと組むという形でやっていかないと迅速な展開ができないと思います。ソニーとかの場合だと、基幹事業は兆円のオーダーなので、中核事業とするなら、何千億とかじゃないですか。じゃあ将来何千億市場にならないかというと、たぶんなると思うんですよ。だけど、そこまでのタイムラインを引けって言われたら引けないですよ。そこらへんのギャップはあって、逆に大企業が入りにくいというのはチャンスですよ。それで入っちゃったら勝てないですよ、全部あるんですから。そこは僕はものすごいチャンスが生まれているし、ベンチャーと上手く組める大企業とか、そういうところにはものすごくチャンスがあると思いますね。ここやっぱり2〜3年でしょうね。5年経っちゃうと勢力図が見えてきちゃうのでここ2〜3年が限界じゃないかなと思っています。

 

牧浦:それこそあの、ソニーの中から、スピンオフするベンチャーとか出てくるとかはないんですか?

 

北野:ドローンの領域ではないですが、私が社長をしている、ソニーCSLでインキューベーションした事業で、オンライン算数教育が会社化されることになって、「ソニー・グローバルエデュケーション株式会社」が4月1日に設立されます。これは、90%ソニー株式会社で10%がソニーCSLの出資です。社長になる人も40歳くらいで、グローバルに非常に早い速度で展開する予定です。こういうのをどんどん作りたいと思いますね。このようなインキュベーションとドローンをやっている人が我々のところで連動するというのは可能性としてはありますよね。私のところではネットワーク・サービス、つまりネットワークを使って新しいサービスを作っていくというのが一つのテーマです。ドローンもネットワーク・セントリックなドローンになると思います。ラジコンで、有視界で飛ばしているのも重要なんだけど、それをどうやってネットワークでつなげて、それをクラウド上に持って行って連動させるというのが重要になる。もう一つは、5m〜200mの空域制御がある。ドローンが2020年に、東京上空で10000台飛ぶと考えてみてください。適当に操縦してたらぶつかっちゃうので、オートパイロットと空域制御をちゃんとできないとそういう世界は来ないんです。そういうインフラまで考えて、大きな絵を考える必要があります。

 

 

ドローンの規制

 

牧浦:規制の話しはどうしても必要だと思うんですけど、すでに製造を開始されている野波さんの視点からドローンの規制はどうすべきだと思いますか?

 

野波:アメリカは非常にネガティブなんですけど、実は一番進んでいるのはどこかご存じですか?実はカナダなんですよ。カナダが一番進んでまして、2008年に35キロ以下の機体のルール作りが完成してまして、なぜかっていうと、カナダって大きな国なんですけども、ほとんどの人がUSAのボーダーのところに住んでまして、バンクーバーからトロント、モントリオールとかあたりに住んでます。北のほうは人がいないんですが、重要なパイプラインや水力発電所や送電線がずいぶんあるんです。これをどうしてもドローンで点検しないといけないということで、必要に迫られてそれをやっていると。すごく実利をあげています。

 

牧浦:ドローンを使うしか無いから規制が後からついてくると。

 

野波:空撮とか、いろんな会社があるんですけど、防災とかインフラ点検とか、1000社が認証されていまして、合法的に飛んでいます。これは世界でカナダだけです。国が認証しているんです。

 

牧浦:ドローンを飛ばさないといけないから、法が一緒についてくるカナダと、アメリカと日本も似てると思うんですけど、ドローンが先にいってしまって、法が追いついていない。そういった観点から、さきほど交渉していると坂本さんはおっしゃっていましたが、行政の方から、規制の話しとか航空法の話とか触れられたときとかどうしてますか?我々としては広い範囲で飛ばしたいじゃないですか?けど許可がないといけないのかなと。

 

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坂本: 僕は結構シンプルに考えてまして、自分がやられていやなことはやらないということだと思っています。現在の法律でよく言われているのが場所によって250m以下、150m以下とかいろいろあるんですよ。僕らは100m以下で飛行させています。そういう規制面でのお話しとは別かもしれないけど、そもそもその土地の方に声もかけずにドローンを飛ばして良いか、自分たちの家を外からドローンで撮られたらどんな気持ちになるかとか、すごく簡単なロジックの部分さえきちんと守っておいて、墜落させないようにきちんと見ながら少しずつ上げる、降りるときは回りながらぐるぐる降りてくるとか。そういう部分については自主的にやれる部分があると思います。あとドローンって、うるさいですからね。飛ばした事ある方は分かりますよね。ぜひみなさん言って下さい。「蜂の大群のような音がします」って僕は説明します。蜂の大群のような音ってだいぶうるさいじゃないですか。それくらい言わないと、飛んだときにびっくりされますから。なので、僕らがやられて嫌なことはしない。落としたら高いものなので、そのへんも踏まえて、自分たちで安全管理するということと、されたら嫌なことはしないということをきちんと守ることかなと思います。

 

 

野波さんが開発するドローンの目的

 

牧浦:活用事例で、野波さんが作られているドローンは一番の目的は輸送になるんですか?

 

野波:いや、私どものものはペイロードが6kgありまして、6kgまである機体で海外製のものって実はないんですね。趣味で飛ばすとかそういうことは全く考えていなくて、機体もそれなりに高く。高い理由もあるんですが、姿勢センサーはかなり良いものを使ってますので、強風にあおられても墜落は絶対にしません。風速12mでもピタッと止まりますし。例えばいま、ソーラーパネルの点検とかもありますし、精密農業と言いまして、空撮したまま写真撮って3次元の立体図にしてスペクトル解析をして、どこが生育が良くてどこが悪いのか、悪いところに肥料をやってさらに収穫量を上げるというのもあります。静岡県の茶畑ありますね。実は新茶にドローンが使われているのをご存じですか?いままではマニュアルでやっていたので大変なご苦労があったのを、自律飛行でいきますから、朝の5時か6時くらいにフライトしまして、今日はどこの場所を摘むのが一番良いのかを判断します。新茶は一日遅れると値打ちが下がると言われています。そのため、旬なときに収穫すると。そのためにドローンが使われています。それから御嶽山の噴火とか、私共も警視庁に収めたんですが、行方不明者がまだいるんですね。その捜索に使うとか。広島県とか長野県の土石流に使うとか。自然災害には必ず使えます。最近特に多いのが、笹子トンネル天井板落下事故でトンネルが崩落して人が12名亡くなったのですが、あれが契機になって、5年に1度インフラを全部点検するというのが法律で決まりました。橋は日本に50万橋あり、トンネルは2万トンネルあると言われています。これも人口減少していくのに誰が点検するのっていうので、安倍政権はドローンを考えているというのを明確にしています。

 

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そういうこともあって、ドローン特区というのを作ろうとしています。募集も終わりまして、これから選考するんですけども、日本に何箇所かドローン特区というのができまして、たぶんそこに行けばいつでもドローンが飛んでいる、それを見ることができるということで、もうドローンを見るのは当たり前ということになり、物珍しくないという形になるかと。いまは飛ばすとみんな寄ってきて物珍しく写真撮られるんですが、そういうのはもう終わりにして、もっと静かに社会に実装するというのをやっていくというのが良いと思うんですね。本当に良い物は良いということでね、社会に根付くと思うんです。

 

 

ORSOへのドローンの撮影依頼

 

牧浦:坂本さんみたいに、人々に受けが良さそうなエンタメとか、スタジアムとかの発表をドローンで撮影するというのは良いと思うんですけど、いまのところは案件はたくさん来るんですか?

 

坂本:おかげさまで、結構お声がけいただくことが多くて、僕が大分県出身ということで、大分県庁の協力で再発見するという枠組みで、自然を撮ってきました。いわゆる世界遺産みたいのが撮れたんじゃないかなと。そこで気付いたのは、新視点ですよね。いままで見てたアングルとは全然違うアングルで見れるからすごく感動がある。じゃあその視点を進化させていくところから、アイディアとして室内で飛ばしてみたらどうかと。ウェディングの会場を撮らせていただきまして、そちらも京都で2件、大阪で1件撮りました。大阪では、旧大阪市公館(ガーデンオリエンタル大阪)というのがありまして、1959年に建築家の竹腰健造(たけこしけんぞう)さんが設計した素晴らしい建物を撮影する為にPlan Do Seeさんのご協力で、セントラルパークみたいな良い映像が撮れました。弊社サービスのFUNDULEを見てもらえると、いろんなものに挑戦してるんだなってわかってもらえるかと思います。で、次々と変化を持たせて新しいアイディアをもって撮影してることをアピールする方が見てくださる方、協力してくださる方々にとっても、非常に進化や挑戦がわかりやすいなと気付いたんです。映像にすることによって協力してくださる方が増える。協力してくださる方が増えた時に、つぎに繋がると信じて。まだ半年しかやれてないんですが、引き続き挑戦していきたいと思います。

 

ソニーとベンチャーのパートナーシップ

 

牧浦:北野さん、ソニーの目線から外でやっているベンチャーとかも応援していきたい、一緒にやっていきたい、要するに、闘う競争よりも共に創る共創という想いとかあったりしますか?

 

北野:それはそう思いますね。そういうふうな形でやってくのが一番正しい。いろんなところと提携したいと。

 

牧浦:自分たちだけではおぼつかないイノベーションを、R&Dを外注するという形で?

 

北野:外注というかパートナーシップですかね。ソニーの人間ってやっぱり、ソニー的な見方とか、得意領域があるわけですよ。ソニーCSLは違うけど、本社のほうはそういう風な、ある一定のものの見方があると思います。だからそれはまた違う見方をするチームとパートナーを組むということをしていかないと上手くいかない。全部自分たちでやれるということはない。

 

牧浦:やっぱり大企業になると、なんでそんな小さい市場でやるんだって人もいるわけじゃないですか。そういった中でロボットの方にフォーカスが行きがちというのはありますか?

 

北野:ロボットとドローンの違いというのはあまりないと思います。それは一緒に捉えています。ドローンはロボットが空を飛んでいると思っています。アメリカはカーネギーメロン大学のRobotics Instituteなどが30年以上も前から、DARPAから、すごいお金をたくさんもらって、どんどん飛ばしていた。そのときのは、かなりゴツいやつなんだけど、最近ではCPUが小さく早くなり、制御技術が進んできたり、センサーがオンボードで小さく組み込めるようになりました。ジャイロとかGPSとかが昔は小さいのがなかったわけですよ。そういうのが乗っかるようになったから飛ぶようになったんです。これ20年前にやろうとしたら、ラップトップ乗っけろということになります。それだと、小さいのは飛ばないので今みたいなドローンは作れなかった。今のデバイスは、携帯談話向けのデバイス開発で状況が一変しました。どんどん消費電力が小さくなってきて、コンピューティングパワーが出てきたから、早く計算ができるようになったとか、デバイスの進歩というのがものすごく大きいですよ。それがあるから、姿勢制御すごく良いのが早くできるようになったからちゃんと飛ぶようになりました。その次に、周囲のインフラとの相互作用どうするとか、社会的なところどうするかとか、重要な話がたくさんあります。あと、ドローンディフェンスですよね。いくら規制があっても、絶対悪いことに使う人はいるわけ。ダメだって言ったって制御できないでしょ。残念だけどそれはリアリティで、アメリカとかそういうところがその研究はじめましたよ。それができないと、悪用されたときに大きな事故や事件が起きて、じゃあドローンやめようって話になっちゃうので、それに対するディフェンスをするというのが本当に重要。99%がちゃんと使っていても1%悪用する人がいれば、醜い話になる。もうそれは残念な話ですがいるんですよ。それが起きるという前提で考えたほうがいいんですよ。起きてほしくないんですけど、起きた時にじゃあどうやってディフェンスするかっていうのをちゃんとやっておかないと受け入れられない人もいるんです。

 

ドローン開発の障害

 

牧浦:野波さん、開発についてはこれからや今までを含めて障害ってあったんですか?

 

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野波:障害といいますかね、やっぱり、研究開発だと世の中のタイミングというのはすごくあるんですよね。例えば、15年とか20年前にこういう研究をやっても誰も見向きもしないんですよね。やっぱり、ダウンサイジング化で全体が調和が取れて小さくなってきたので、こういう話題になってきたんですけれども。私が2001年に成功したときには、そのときにはコントローラーは4kgくらい。もう15年くらい前の携帯とか、携帯電話とかも大きい時代ですから、いまはSNSとかいろんなものがありますけど、そういう時代にいくら小さいものを作ってやろうと言っても、無理なものは無理で、コンピューターも遅い。まさにムーアの法則ですよね。そういう意味で、これから10年後というと逆に言えばすごいものになるんですよね。10年間でこれだけ進化したので、10年後のドローンって言ったら、普通に鳥のように飛ぶでしょう。細い電線を識別しながら止まると。今年ラスベガスで世界最大の家電ショーがありましたが、ほとんどみんな家電のところにいなくて、ドローンのところに集まったと。実は日本も5月に国際ドローン展を幕張メッセでやりますけどね、たぶんものすごい人が来るんじゃないかと思うんですけども。やっぱり、時代の波にぴったり合わせていかないと、早すぎてもだめだし、遅ければもっとだめなんですけど、早すぎても結局陽の目を見ないということがあるのでそういうのをすごく感じています。実はですね、幕張メッセのですね、ブースは最初40ブースと考えていたんですが、いまはその倍の80ブースでまだ申し込みが来ているという。これほとんど日本ですよ。ということはですね、日本も捨てたもんじゃなくて、みんなやっぱりこの流れに乗り遅れまいということで、みんな必死で大手の企業も入ってますし、ベンチャー企業も入ってます。

 

坂本:まだ間に合いますか?

 

野波:まだ間に合います(笑)。

 

Q&A:東京にドローンが飛び交う未来

 

質問者:すごい魅力的なお話ありがとうございます!先ほど、5年後には日本中の空にドローンが飛んでいるとおっしゃったのですが、東京の街中をドローンが飛んでいるのはみなさんにとっては魅力的なんですか?私は街中をドローンがいっぱい飛んでいるのは嫌だなと感じたのですが、単純にどのように感じているのかお聞きしたいです。

 

野波:私がそれをお話しましたけど、5年後というのはちょっと難しいかと思うんですけど、もうちょっと先かなと思うんですけど、当然ランダムに飛ぶということはないと思います。国交省、航空局あたりが規制をかけてきて、私はそうすべきだと思いますし、ドローンが飛行できるルートを、この空の3次元空間に、高速道路や国道や県道があるように地上にあるのと同じように、見えないんですけど、空路というのが出来まして、東向きのドローン、西向きのドローンといったように階層構造でですね、あるスピードで飛んでいれば、この道路はエクスプレスで時速100kmでいいよとかそういう形になるのではと。ですから、無闇矢鱈に無秩序に飛ぶということは想定しなくて良いと思います。きちっとルールを持って節度を持てば楽しい豊かな社会になると思います。例えば、薬を届けるとか、危篤状態の方に薬をドローンで届ければ、救急車が道を走るよりももっと安全に届けて、しかも軽いものですから、ドローンの活用というのは絶対にありますし。離島とかですね、瀬戸内海をドローンが飛んだという例もありましたけど、そういう形で、今後日本も島国ですけど活用すれば日本はもっともっといろんな可能性を秘めた国になって、世界のトップにまた行けると私は思うんですけどね。

 

北野:さきほど言ったように、特に都市部なんですけど、5mから200mの空域制御とか言ったのはまさにそれで、ドローンの飛ぶルートであるとかビルとか高速道路とかにちゃんとビーコン(航路標識)とか、要するに、飛行機ってパイロットが勝手に飛ばしているわけではなくて、グライドスロープとかビーコンが全部あるから、そこの上をずっと飛んでいるわけです。空域がずっと決まっていて、ルートも決まっててR24のなんとかとか言えばそこに飛んでいって、高さはどれくらいで飛ぶとかも制御されていて、だからぶつからない。何万台も飛んでいるのは好きにやっていたらぶつかりますから。ドローンもそういう制御をしないと、特に都市部でたくさん飛ばすときには、危なくてしょうがないのでそうなると思います。ドローンだけじゃなくて、車が自動走行にどんどん変わっていくじゃないですか。基本的にGoogleもそうだし、日本もいろんな会社ありますよね、テスラやAppleもそうなると思うけど、自動走行になる。この変化を引き起こす動機の一つに交通事故を無くすという目標があります。燃費の問題もあります。そういうふうになると、地上が自動になっていって、上の空域もほぼ自動でルーティングされるようになると思います。首都高は分かりやすいと思いますが、首都高で自動走行のレーンとその上をドローンがオートパイロットで飛んでくれるレーンが決まると、飛行経路が決まります。それと、ここの路地は入っちゃいけないから手前で荷物をおろしてくれとか、そういうルールが使いながらできてくると思います。楽しいとかいうよりも、インフラになっちゃうから、ないと困る世界になっちゃうと。コンビニがあるじゃないですか、昔コンビニなかったけど、コンビニないともう困る。それと同じでドローンないとすごく困るみたいなそういう世界になるんじゃないかと。なので、5年よりはもうちょっとかかるんじゃないかと。5年はさすがにそこまでいかないけど、10年経つと見えてくるとか。社会インフラが変わるのには時間がかかるんで。技術はあるけど、実際に受け入れられるところまでいくのは割とゆっくりになるんじゃないかと。わりに慎重にやると思うので。でも、15年経つとかなり見えてると思います。

 

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会場には人気のAR.Drone2.0といったドローンも展示されており、イベントに参加した人たちが楽しそうにドローンを触っている光景も見られました。

参考記事:開発者に人気「AR.Drone 2.0 Power Edition」

 

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