「どんな市場」にドローンが要る?屋根業界をベンチマーク その1

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2018年から屋根工事業界でドローンの導入が極めて盛んになってきています。そこで気になるのは、具体的にどのような課題をドローンが解決しているのか?という点です。今回は屋根業界が抱える課題の中から3つを取り上げそれらを掘り下げて見ていくことで、具体的にどんな市場でドローンが求められているのかをあぶり出していきましょう。

業態を俯瞰してみる

次の動画は株式会社CLUEが開発している日本初の屋根点検用ドローン自動操縦アプリであるDroneRooferのプロモーションビデオです。

動画にも登場していましたが、屋根点検を発注する一般の住まい手たる「施主」と、屋根工事を請けて施工する「業者」を並べて考えたとき、相互に関連した課題をお互いが持っています。そしてDroneRooferはそれを解決します。施主から見ると、屋根業者に対して感じる抵抗感・課題感はこのような感じです;

  1. 屋根に登ってほしくない

  2. 説明分かりにくい

  3. 早く来て欲しい

もちろん業者側も、意地悪で施主のニーズに応えていないのではありません。業者から見れば、これらは同じ課題の両面なのです;

  1. 屋根に登るの危ない

  2. 説明が難しくなってしまいがちだ

  3. 忙しくて訪問できない

1 屋根に上る危険性

記事冒頭の動画にありましたが、屋根に登る際にはハシゴを設置して登ることになります。ハシゴを置ける場所を探すために家の周りを回り、「ここだったら登れるかな」という場所にハシゴを設置します。

屋根の上の作業では命綱も付けずに登る場合もあります。さらに、屋根がまっ平とは限らないので、高所の斜面を歩いて調査しないといけないというような仕事もあるのです。

2016年には屋根から落ちて転落する事故が846件あり、そのうち転落事故で死亡した人数は40名にもなります。これは非常に深刻です。統計的には、15歳未満の子どもが交通事故で亡くなる件数よりも多いのです。

屋根業者から見れば「危ない」「時間もかかる」というような仕事であるにも関わらず、一方、施主から見れば「業者が上で何やってるか全然見えない」のです。これがリフォーム詐欺というものがはびこってしまう原因の一つでもあり、施主が屋根に登ってほしくないと感じてしまう原因の一つでもあります。

2 屋根の細切れの写真では状況を理解しづらい

人間が屋根に登って撮る写真は、どんなに引いて背伸びをして撮影しても屋根の1面を撮れるかどうかです。大抵は下に載せたような感じになります。

この写真を元に「瓦が割れてました」と説明をするのですが、説明を聞いた施主はこれが家のどこなのかがよく分かりません (リフォーム詐欺は、現場と全く無関係な写真を見せて工事を迫ったりもします)。さらに、この瓦が自宅の瓦だとして、本当に最初から割れてたのか、それとも業者が登って割ったのか、全く判断が付きません。

3 災害時に問い合わせが殺到してしまう

2018年の9月から10月初旬にかけて、大型の台風が繰り返し日本列島を襲いました。台風通過後にはTwitterに「自宅の屋根が大変だ」「ドローンがあれば屋根の状態を見れるのに」といったツイートが多発しました。当然、ツイートされることのなかった潜在的な屋根のトラブルもあることでしょう。

このとき、多い会社では3,000件もの問い合わせが来ていたそうです。3,000件の問い合わせにつき1件2時間で仕事するとすると、6,000時間が必要です。1日8時間働いたとしても、750人日分の稼働です!台風が来たのが2018年9月なのに「点検に行けるのは2019年9月ですね」となるわけにも行きません。作業の効率化は、施主・業者ともに不可欠とも言える、屋根工事業界の課題だったのです。


これらの課題を、ドローンはどのように解決するのでしょうか?これについては別の記事で解説していきます。


この記事は、2018年12月5日に新潟県南魚沼市で開催された講演会『ドローンが開く地域創生!顕在化してきた勝機とアプローチ』からの抜粋です。

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