【2017年】ドローンに関するバッテリーの現状まとめ

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2017年6月6日にドローン統計サイトであるDRONEII.COMによってリリースされた資料を元に、ドローンのバッテリーに関する現状をまとめたいと思います。

 

バッテリーURL:warren Theophilus|AR.Drone 2.0 PIC WATCHDOG EMERGENCY

 

ドローンの飛行性能に影響する大きな要因の一つに、電池を小さく軽くできるかどうかという点が挙げられます。現状ではパワー密度(単位質量や単位体積あたりの電力量)に関しては、一定の限界に達していると言われています。リチウムポリマー(Li-Po)及びリチウムイオン(Li-ion)バッテリーは、携帯電話業界を中心に、非常に小さく、手頃な価格として提供されています。よって広く採用され、今日ではドローンの大部分がこれらのバッテリーを電源として使用しています。

しかしここ数年で様々なエネルギーを利用した技術開発やドローン開発が進んできています。

ドローンでは、単純に多くのバッテリーをシステム内に積め込むだけではなく、より大きいペイロード(積載量)や長い飛行時間の両方を達成させるために、いくつかのファクターを考慮してバッテリーを考えなければなりません。

その内の重要な要因として、重量や体積あたりのエネルギーが考えられます。以下のDRONEIIによる図は、重量(kg)あたりの電力量(Wh)が横軸に、体積(L)あたりの電力量(Wh)が縦軸に示されており、エネルギー密度に関する図となっています。

 

バッテリーURL:DRONEII

上図を参考に、様々なエネルギー電源の方式を見てみましょう。


 

バッテリー

バッテリーは、どこでも充電でき、持ち運びに便利で、バッテリー交換が簡単であるといった利点があります。現在ドローンで広く利用されているバッテリーはLi-PoバッテリーやLi-Ionバッテリーです。どちらも同じリチウム電池を利用しているので特性は似ていますが、Li-Poバッテリーは電解質がゲル状である一方、Li-Ionバッテリーは液状となっている点が異なります。どちらもエネルギー密度が高く、小型化が可能です。

Li-Poバッテリーは薄型のためより小型機器に向いていますが、ラミレート外装のため衝撃に弱く、落下などの際に発火する危険があります。一方、Li-Ionバッテリーは金属管を使用しているため外部圧力に強く安全性がありますが、特定のスペースに収めるという収納性に関してはLi-Poバッテリーよりも若干劣ります。

バッテリーではその他にも候補はあります。塩化チオニルリチウム電池(Li-SOCl2)は、Li-Poバッテリーと比較して1kgあたり2倍のエネルギー密度です。またリチウム・空気電池(Li-air)は約7倍高いと言われています。しかし、Li-airバッテリーはまだ実用化されておらず、Li-SOCl2バッテリーは落下や衝撃によって塩化水素や亜硫酸ガスが発生する危険があるた取り扱いが難しく、あまり流通していません。リチウム硫黄二次電池(Li-S)は、高いエネルギー密度にも関わらず、硫黄の使用によるコストの低減によって、Li-Ionバッテリーに取って代わる可能性があるかもしれません。

 

バッテリーURL:Tokyo Times|A Week in Tokyo 61

 

その他のエネルギー源の候補についても見ていきましょう。

 

水素燃料電池

水素燃料電池は魅力的なエネルギー源です。大きなメリットとしては、非常に強力なエネルギー供給源である水素(H2)によって駆動されます。液体水素をLi-Poバッテリーのエネルギー密度[Wh / kg]と比較すると、150倍もの差があります。これは、水素燃料UAVを開発する理由としては非常に十分です。

デメリットとしては、電池そのものの価格が高かったり、水素爆発などのリスクなどといった実用化へ向けての課題もいくつかあります。

現状ではあまり耳にすることはないかもしれませんが、水素燃料を用いたドローン開発をしている企業はいくつかあります。例えば、ロボット技術関連の開発企業であるH3 Dynamicsは、10時間の飛行時間と最大500kmの飛行が可能な、手で打ち上げ可能な固定式UAV「Hywings」のリリースを2016年11月に発表しました。使用している水素燃料電池は同社の関連会社であるHES Energy Systems社が開発したものです。

 

ドローンURL:H3 Dynamics

ガソリン・灯油・メタノール・LPGプロパン

ガソリンエンジンを搭載したソリューションもいくつか存在します。ドローンハードメーカーであるUAV FactoryのPenguin Cはガソリンタンクを1台搭載させており、20時間以上飛行することができます。

ガソリンのエネルギー源としての良さは、高い質量比エネルギー[Wh / kg]と高い体積比エネルギー[Wh / l]の両方が得られているという点です。 Li-Poバッテリーと比較して、ガソリンは量比エネルギーが48倍、体積密度が体積比エネルギー13倍になります。

 

ドローンURL:UAV Factory

 

また、日本での応用事例としては、ヤマハの農業散布用ドローンもレギュラーガソリンを使用しています。

 

ドローンURL:YAHAMA

太陽光発電

太陽光発電は、過去数年間でエネルギー変換効率を10%から約46%へ挙げ、面積比エネルギーは約175[W / m2]に達しています。ドローンでの応用を考えれば、飛行中に充電できるので飛行距離を伸ばす可能性を秘めています。

例えばFacebookはWi-Fiを電波が届かない地域のために基地局を提供する、太陽光で飛ぶドローンAquilaを開発しています。Aquilaは2016年6月にテスト飛行で着陸に失敗していますが、現在はドローン開発スタートアップと共同で自律型ドローンを開発しています。(太陽光によって飛行させているかは定かではありません。)

参考:FacebookがスタートアップEverflyと共同で災害用ドローンを開発へ
参考:Facebookのドローンの墜落原因が判明

 

ドローンURL:Facebook newsroom

ロボット技術を開発するOpenRobotix Labsは火星探査機に関して開発中で、太陽光駆動のクワッドコプターXSOL-E1を開発しています。同社の広報担当者は、「様々な要因に依存しますが、平均的に太陽光技術を使用することで、通常15分の飛行を40〜45分まで延長できます」と説明しています。

 

スーパーキャパシタ(SuperCap)

昨今、新たに注目されているエネルギーにスーパーキャパシタ(ウルトラキャパシタ)というものがあります。スーパーキャパシタとは、電気を蓄えることのできる蓄電装置「電気二重層キャパシタ」の総称です。URANOによれば、スーパーキャパシタは有機電解液とアルミや炭素を原料とした簡単な構造で、電池のように重金属を用いていないため、環境への負荷が少なく、資源枯渇の心配がありません。また充放電時のエネルギーロスが少なく、内部抵抗が非常に低いため、電池では不可能な瞬時の大電力の充放電等も可能で、電池のように爆発を起こす危険性もありません。そして、充電回数や総寿命時間が長いこともメリットです。しかしコンデンサであるので、上記のエネルギー源に比べると電力量では大きく劣ります。

スーパーキャパシタの内部には活性炭とイオン性溶液が含まれ、その境界面にプラスとマイナスの電荷が集まる仕組みで、磁石のように互いに引き寄せられているだけであり、電池と異なり化学反応を必要としなかったり内部抵抗が少ないため、短時間で充放電が行なえます。

ゼネラル・エレクトリック社は炭素原子とその結合からできた蜂の巣のような六角形格子構造をとっている炭素原子シートであるグラフェンの研究を推進しており、これをスーパーキャパシタに応用してより魅力的なエネルギーとして利用できるように開発を行っています。

 

バッテリーURL:東京デバイセズ

 

それぞれのエネルギー源にメリット・デメリットがあります。しかし電力量やコスト、環境配慮などの点から総合的に良いとされるエネルギーが今後利用されることになることは確かであります。自動車などの他の産業がどのエネルギーを利用していくのかを参考にしておくことも重要かもしれません。

source:DRONEII

 

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