NASAが開発するクラウドベースのドローン航空管制システム「UTM」

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将来的には無数のドローンが郊外や都心部を飛行する未来が来ると言われています。そのために必ず必要になるのが、各ドローンがどこをどの高さでどのくらい早く飛んでいるのかを管理するための航空管制システムです。

NASAは「Unmanned Aerial System Traffic Management(UTM)」というドローン専用の航空管制システムを開発しており、これが実現すれば、無人航空機が安全に航行するための「空路」が空に構築されるようになるかもしれません。

 

 

NASAが開発しているUTMというシステムでは2000フィート(約600メートル)以下の空域をドローンに割り当てようとしており、同時に安全な飛行を担保するためのルール作りも推し進めています。現在は米連邦航空局(FAA)が規制法案を作成中ですが、現行法では、ドローンの飛行高度は150メートル以下に制限されています。UTMのシステムもおそらく、今後定まる飛行高度制限に順守する形で設計が行われるようになるのではと考えられています。

UTMはクラウドベースで構築され、各ドローンはLTEなどによってリアルタイムでネットワークに接続されることになります。各ドローンの機体の個別認証をするための仕組みも今後は必要になることが間違いありません。現状では、アメリカ国内に既に張り巡らせているモバイル通信ネットワークを応用する方法が有力案となっており、通信会社のVerizonがNASAと協力を開始しました。

参考:NASAが携帯電話基地局を利用してドローンの航空管制システムを開発

UTMのプロジェクトはNASAが独自に開発しているわけではなく、民間企業と協力して開発が進められています。すでに100以上の大学や企業が参加しており、希望すればUTMプロジェクトに参画することができます。

 

 

UTMを開発するためのロードマップについても公開されています。Build1〜4にまで分かれており、それぞれでデモ公開が予定されています。Build1は2015年8月、Build2は2016年10月、Build3は2018年1月、Build4は2019年3月に順次公開されていく予定です。Build1では、基本となる空域の設定や、ドローンを操縦するオペレーターの飛行計画の提出、運行スケジュールの管理、悪天候時に利用が出来ないようにするシステム、ドローン同士が空中で接近し過ぎないように自動調整する機能などが実装されて公開されることになっています。

 

FAAの動向が焦点に

NASAが開発を進めているようなドローンの航空管制システムが実用化されるためには、FAAがどこまで規制緩和に踏み切るかが焦点となります。現時点でFAAが提出しているドローンに関する規制法案では、操縦者の目視できる範囲内での飛行が義務付けられており、GPSなどを利用した自律飛行はできない内容となっています。そのため、ドローンは操縦者が必ず必要になるだけでなく、操縦者が見える範囲内でしか飛行ができないため、UTMによって空路を設定しても、活用することができなくなってしまうのです。一方で、FAAは世界的にドローン産業が注目を集めていることにも配慮し、徐々に規制緩和に向けて動き出しています。

今後どのようにドローンの発展が進むのか、アメリカの動向に注目です。

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